同僚の携帯販売員で契約をめちゃくちゃ獲得するのに一切クレームが起こらない人いますよね?
その逆も然りで、全く契約取れないのに唯一獲得した案件も、ほとんどが後日クレームとなって問い合わせがある。
こんな販売員も見た事があるはずです。
上記両者の違いには提案~クロージングまでの技術力も考えられますが、それだけではなく契約中・契約後のアフターケアにも大きな差があると言えるでしょう。
アフターケアをするのは時間の無駄!
このように考える販売員は多いですが、契約後たった10分程度のアフターケアを行うことで
後日に再来店して「30分も時間を費やした」
後日クレームに発展し「1日丸ごと時間を費やした」
このような今後の時間を無駄にすることがなくなります。
今回はアフターケアの重要性をベテラン販売員が解説し、効率よく行うコツまで伝授しますので参考にしてください。
そもそもアフターケアとは
そもそもアフターケアとは契約(購入)したお客様に対して「何か不明点や問題点がないか」を確認することにより、顧客満足度の向上・リピーター化を目的とした活動になります。
契約販売においてもアフターケアは非常に重要なのですが、今回この記事で解説する技術は「顧客満足度の向上・リピーター化」を目的としたスキルではありませんのでご注意ください。
携帯販売員は携帯を契約して頂く事が利益となり、リピーター化したお客様に、操作説明や世間話をしても何の利益にも繋がらない酷な仕事。
目的としては「再来店防止・クレーム発生対策」のために行うアフターケアになりますので、意味合いを間違えないようにしましょう。
後日再来店の防止に繋がる
アフターケアを行う事で、お客様が分からない事を聞きにわざわざ再来店する事を防止する事ができます。
例えば契約後に
「今回加入しているオプションは、コチラの書類に記載していますので分からなくなれば確認するようにお願いします。また万が一オプションが不要になった場合はコチラの方法で外すことが可能なので合わせて入れておきますね。」
たった1~2分程度の説明ですが、これだけでお客様が「何のオプション入ってたっけ?」と契約後に分からなくなり店舗に来ることを防げます。
説明をしていなかった事により再来店された場合、お客様が契約書を持っていないと販売員側も何のオプションに加入しているか分からず30分~60分近く時間を取られる可能性もあるでしょう。
クレーム発生の対策としても効果的
お客様の再来店を防止するだけでなく、クレームの発生を抑制することにも大きな効果が期待できます。
良くある例として、キャンペーンにより途中からプランの料金変動がある場合。
半年間1000円/月→半年後~5000円/月
月額の通信費がこのように変わると提案~クロージングの際にちゃんと説明していたにも関わらず、契約後に内容をお客様が全く覚えていない。
①アフターケア時に、エビデンスとして「月額はこのように変動しますのでご注意ください。」+「説明に合わせて別書きの書類を挟んでおく。」この手間に5分程度使った。
②契約後そのまま何もせず接客を終了し、後日もしくは料金が変わった半年後にお客様から「こんな事なにも聞いてない!」と連絡が来てクレーム対応に1日中時間を費やした。
このパターンは販売が悪い訳でもなく、お客様が悪い訳でもありませんがアフターケアにて再周知していれば
その場で「そんな事聞いていない!キャンセルする」もしくは、「そうでしたっけ?確かに言われた気がするなあ」と相違の有無も確認できますし、別書きの書類を契約書へと同時に挟んで置くことでエビデンスとして残す事もできます。
クレームに発展すると1日と言わず、1週間程対応に時間を要する事もありますので発生率を下げるという事には非常に大きな価値があるでしょう。
再来店とクレーム抑制は大きな成果に繋がる
あなたが務めている店舗の上司や、系列店舗をラウンドしている営業さんって必ずいるかと思いますが、「接客長すぎ!」とか「契約に時間掛けすぎ!」と注意されたり、誰かに指導している所を見た事あるはず。
携帯販売は少しでも多くの契約を獲得する為、回転率が求めらる訳ですが、1組のお客様に対して時間を掛けすぎると、次のお客様が対応できずに他店や他社へと逃してしまうことに繋がります。
上司や営業からすると、このような事態を回避するためにも時間短縮を指示する訳ですが、接客のどこを短縮するかは非常に重要でしょう。
万が一にでも契約後のアフターケアに関して、時間を掛けすぎだと指導している方がいるのであれば、私は反撃して問題ないかと思いますよ。
前項の「再来店」「クレーム」が1件でも発生するばアフターケアを行った際の何倍も時間を要するだけでなく、スタッフの心理的負担も増えます。
後述する「アフターケアのコツ」にて解説しますが、お客様に優しくたり・ワガママに付き合って時間を掛けているのであればNG行為なので、線引きをしっかり出来るようスキルを身につけてください。
アフターケアのコツを伝授!
携帯販売においてのアフターケアは契約後の「当日中」に、お客様が「困る可能性のあるポイント」を再確認することが秘訣となります。
また契約中~契約後に掛けて、「データ移行をして欲しい」とか「使い方を教えて欲しい」というように
お客様から要望を伝えてくることもありますが、優しさだけを見せていると、契約後のアフターケアで地獄を見ることになりますので、正しい断り方・お客様と距離のとり方もまとめています。
□アフターケアのコツ
- お客様目線から困る事の可能性を考えてみる
- 解決できる問い合わせ先を必ず伝えておく
- 出来る事は丁寧に・出来ない事は淡々と
- 誤案内・登録ミスは必ず誤魔化さない
- 「いつでもまた来てください」??
お客様目線から困る事の可能性を考えてみる
「再来店・クレーム」を抑制するために行うアフターケアは、お客様が契約後に困る可能性があるポイントを的確に指摘しておく必要があります。
日頃から携帯に携わっている私たち販売員は、契約したお客様がどのような事で困るのか気づく事すら難しい環境にいます。
あなたが携帯販売員になる前の記憶や、新人の頃を振り返り、お客様と同じ目線で物事を考えることにより
その時に難しい・ややこしいと感じたプランや仕組みが、お客様も困るポイントとなるはずです。
また過去に問い合わせが多かった内容や、実際にクレームと発展した事例を思い返してみることも、的確なアフターケアを身につけるコツとなります。
解決できる問い合わせ先を必ず伝えておく
お客様に携帯で困った事が発生した際に、どこに問い合わせするべきか伝えておくことは非常に大切です。
困ったら店舗に来店してもらいアフターケアを行うのではなく、契約後の説明にて
「このような内容で困る事があればコチラの番号に電話するようお願いします。」
と適切な問い合わせ先を契約書類と一緒に挟んでおくようにしましょう。
電話以外にもチャット対応や、メール対応など簡単に問い合わせが出来るツールがあるなら、合わせて説明しておくといいかもしれません。
出来る事は丁寧に・出来ない事は淡々と
契約をするにあたり、お客様から要望を受ける事は少なからずとも有ります。
「データ移行をして欲しい」
「ケースとフィルムも一緒に購入したい」
「LINEのダウンロード手伝って欲しい」
このように要望は様々ですが、お客様のお願いだからと全て真に受けていたら、いつまでたっても契約が終わりませんし
お願いしたら何でもしてもらえると、お客様が勘違いし、後日また再来店することにも繋がりかねません。
出来る事・出来ない事にはしっかりと線引きをするようにし、出来ない場合には必ず理由を付けてキッパリと断るようにしましょう。
例えばデータ移行の場合
「個人情報の観点から私がデータ移行をする事はできません。ご自宅のWiFi環境下で行う方法なら冊子がありますので手順を説明する事はできます。」
LINE等のお手伝いは
「当店では携帯電話を使える状態にする初期設定までしか行いませんので、LINE等のサービスに関しては対応できません。」
このようにお断りして、怒ってしまうようなお客様なら帰って頂く方が、お互いのためという所でしょう。
ケースやフィルムなど、対応出来るものに関しては丁寧に案内を行うよう心掛けてください。
誤案内・登録ミスは必ず誤魔化さない
契約手続き中に案内していた内容が間違えていた、伝え忘れていた項目があった場合は必ず手続きを止めて、再度お客様に訂正をするよう心掛けましょう。
「これくらい大丈夫だろう。」
と誤魔化して契約を進めると後々大事に発展してしまう可能性があります。
例えば
「月額補償の加入を進めたが、将来的に他社へ乗り換えると、その補償が外れる事を伝えていない事に気がついた。しかもお客様は1年後に他社へ乗り換えるかもと言っていた。」
このような場合に「1年後だからまぁいっか!」と手続きを進めてしまうかもしれませんが大きな落とし穴。
お客様は都合が変わり翌月に他社へ乗り換え、その翌日スマホを壊してしまった。
これはもう大クレーム案件ですね、、、
登録ミスに関しても同様で
「オプションを付け忘れたのを途中で気づいたが、修正をかけると時間が掛かりそうだったので、お客様から後日にでも問い合わせがきたら修正すればいっか。」
適当に手続きを進めた結果、後日確かに問い合わせが来たものの
修正が出来ない程の大クレームになってしまった。
契約後のアフターケアまでに、ミスや伝え忘れに気づいたなら必ず誤魔化すことなく訂正・追加の説明を行うようにしましょう。
誤魔化した事により、大クレームになるよりも、間違えをしっかりとお伝えして、改善案でもう一度提案をしてみるか、契約をキャンセルしてもらった方がまだマシです。
登録ミスに関する正しい対応方法は別記事にて解説もしていますので合わせて目を通すようにしてください。
「いつでもまた来てください」??
契約手続きが全て完了したら商品を渡して接客終了となりますが、「ありがとうございました!」だけでなく「いつでもまた来てください」と言ってしまうスタッフは多いです。
契約をせずに検討で帰るお客様に「いつでもまた来てください」と伝えるのは件数獲得に繋がるため理解できますが
契約完了したお客様は、操作の方法を聞きに来たり、世間話をしに再来店されます。
あなたが出勤している日に来店されるなら、自己責任として対応すればいいんですが、万が一でも休みの日に来店されたら、誰かしらが変わりにアフターケアを対応することになるでしょう。
「いつでもまた来てください」というセリフは、携帯販売員が簡単に使うと、再来店の促進・生産性の低下に繋がるためオススメしません。
誰に迷惑が掛かるのかを知っておこう
契約後のアフターケアを怠っていたことにより、お客様が再来店したりクレームへと発展した場合、困るのはあなただけではありません。
お客様が再来店された時に、あなたが偶然休みの日だったら変わりに誰かが対応することになるでしょう。
またクレームに発展したなら、お客様が口を揃えて言うことは「上の者に変われ!」です。
つまり、あなたの上司にも迷惑をかける可能性も。
下記にて参考例を元に解説していますので、誰にどのような迷惑を掛けてしまうのか確認しておきましょう。
あなたが不在の時は誰かが対応をする事に
お客様が再来店されたら「〇〇さんいますか?」と第一声は始まります。
通常なら「ちなみにどう言ったご要件で?」とお伺いするのですが、「〇〇さんに聞けば分かる」と教えてくれないお客様もいらっしゃいます。
万が一〇〇さんが不在だった場合、このようなお客様でも誰かが変わりに対応しなければなりません。
結局は内容を再確認すると「LINEの引き継ぎを手伝う」との内容で、本来店舗ではサポートしていない業務ですが〇〇さんが手伝うと言っていた事から、誰かがやらざるを得ない状況に。
この状況で「LINEの手伝いは当店でできません。」とお客様に伝えると待ちがいなくクレームへと発展するでしょう。
この他にも
過去に案内していたお客様が来店され、聞いていた料金と違うとクレームを言いに来たが、案内していたスタッフは不在。
結局はその日に出勤している誰かが対応することになります。
クレーム発生時は上の者が対応することに
万が一クレームまで発展した場合、お客様は「あなたじゃ話にならない上の者を出せ!」と決まり文句を言います。
こうなると上司もしくは営業が対応せざるを得なくなり、「謝罪と改善案」などを提示して解決する流れとなるでしょう。
契約後の的確なアフターケアを身につけておけば、このような問題を引き起こすことなく、上司に迷惑を掛けることもなくなります。
最も困っている(迷惑している)のはお客様
あなたの適当な契約手続き、アフターケアにより「再来店・クレーム」に繋がると散々伝えてきましたが、困るのは「あなたや同僚、上司、営業」だけではありません。
最も困っている(迷惑している)のは、あなたから契約した「お客様」と言えるでしょう。
「再来店・クレーム」でお店に来るお客様は、販売員からすると
「また来たよ」とか「あのお客様やばくない?」
と感じることも多々あるかもしれません。
しかし、そもそもの現況は契約手続きを行った「あなた」にあり、目の前にいるお客様は、あなたの案内によって何度も「再来店」したり、迷惑して「クレーム」を言いに来てるのです。
自分のせいで、お客様を困らせたり迷惑を掛けない為にも契約後の的確なアフターケアは心掛けるようにしてください。
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