携帯販売員の転職サイトを見ていたら「特販」や「販売応援」と記載された求人があるけどどういう意味?と疑問に感じた事でしょう。
携帯販売員と一言にしても求人にいくつか種類があり、その種類によって仕事内容や給料は異なります。
今回は特別販売員「特販」の仕事内容についてピックアップしていますので、転職の参考にしてみてください。
ちなみに携帯販売未経験の方には、ハードルの高い求人となりますので、携帯販売員になるなら「常勤スタッフの仕事内容とは?」に目を通す事をオススメします。
すでに携帯販売員として働いてるが「給料をアップしたい!」、過去に携帯販売を「経験した事がある」という方は要チェックです!
携帯の特別販売員【特販】とは
特別販売員とは、携帯販売においてのスペシャリストとして考えられており「常勤スタッフ」の提案では契約まで至らなかった案件でも、「特販」に案内を変わる事で、契約を成立させてしまう実力を持った販売員を指します。
現実には全員がこのような実力を持っている訳ではなく、特販の中でもレベルは大きく異なり、上記は理想像とも言えるでしょう。
働く店舗は固定されておらず、毎週末どこかで行われるイベント店にて稼働を行います。応援として入店する事から別名「販売応援」と呼ばれることも。
実力のない特販は働き始めても契約解除されてしまう可能性があるため、ノルマに対するプレッシャーと、仕事が無くなるリスクを常に抱えながら働くストイックな求人です。
件数獲得だけに特化した販売員
特販は獲得した件数が存在価値に直結する事から、とにかく件数獲得に特化した働き方となります。
イベント店ならイベントに参加したお客様へと積極的に提案・クロージングを行い
イベントスタッフや、常勤スタッフが提案中の案件でも契約してもらうのが難しい状況なら直ぐにでもカットインを行ない、クロージング。
契約の登録作業や、電話対応のような事務作業は一切する事はありません。
店舗やイベントの実績は特販に掛かっている
イベントに応援として呼ばれたり、週末の増員として稼働する際、各店舗が目標としているノルマを伝えらます。
このノルマを達成できるかどうかは、特販の力に掛かっていると言っても過言ではなく、実際に現場の販売員達もこのように考えている方は多いでしょう。
イベント期間・週末といったように限られた期間でお客様から契約を獲得しなければならない為、特販には即決させる力も重要とされています。
ノルマに対するプレッシャーはあるが給料は高め
どんな状況下でも件数を求められる特別販売員は、そのプレッシャーから精神的に苦痛を感じる事が多い仕事となりますが、給料の高さから人気の求人とされています。
獲得力のある販売員として認められれば神様のように崇められますし、各週異なる店舗に入店するので人間関係のいざこざが少ないのも気楽なポイント。
実力と実績があれば、まさに天職と言える仕事になるでしょう。
特別販売員に向いてる人・向いてない人
携帯販売の求人でも「特別販売員」は過酷な職種となるため、ご自身に合っている仕事なのか事前に理解しておくことが大切です。
実際に特別販売員を何年も務めた経験のある筆者が、どのような人に特販は「向いているのか」「向いていないのか」をまとめましたので参考にしてください。
特販が向いていない人
特販が向いてない人は完結にまとめると「安定を求める人」「自分に自信がなく人見知りしがちな人」です。
メインは自らお客様に営業を掛ける仕事となりますので、大前提として「自分から声を掛ける・自信を持って提案する」事が出来ない場合は話になりませんし、実績次第ではクビを切られます。
厳しく記載していますが事実なので向いてないと感じたら「特販」ではなく「常勤スタッフ」への転職を検討するようにしてください。
□特販が向いてない人
- 同じ環境で働きたい
- 自分に自信が無い
- 声掛けするのは苦手
- 安定した職業につきたい
特販が向いてる人
特販が向いている人は完結にまとめると「とにかく自分に自信がある人」「稼ぐためなら誰にでも声をかけれる人」です。
携帯電話って契約特典がめちゃくちゃ多いので、お客様に損をさせる事は滅多にありません。
またスマホは日常生活に欠かせない商品となるため、無数にある商材の中でも非常に営業を掛けやすいサービスと言えるでしょう。
つまり知識がない人でも「とにかく声を掛けまくって、自信ある提案」をすれば特販として成り立つ訳です。
現実的には誰かが提案中の案件にカットインしたり、販売員のスペシャリストとして頼られる事になりますので一定の知識は必要です。
□特販が向いてる人
- とにかく稼ぎたい
- 営業を掛けるのが得意
- どんな環境でも意思を伝えれる
- 負けず嫌いでトップを目指すタイプ
特別販売員の仕事内容とは
特別販売員がどういった求人なのか記載しましたが、ここまで目を通していただき「実際に転職して働きたい!」と感じた方は、間違いなく特販向きの性格でしょう。
そんなあなたの為に、より詳しく仕事内容を解説しますので転職して働く姿をイメージしてみてください。
基本的にはイベント店の応援として稼働
同じ店舗で働く常勤スタッフと異なり、特販は週末イベントを行う店舗で稼働を行います。
初めて入店する店舗では、今まで関わったことの無いスタッフと一緒に働いたり、初めての売り場環境で携帯販売をするため緊張することでしょう。
結果を残して終える事ができれば入店2回目から
「また来てもらってありがとうございます!」
「今回も期待してますよ〜!」
と優しく迎えてくれる店舗が多いので初入店は1番の頑張りどころと言えます。
逆に全く結果を出せなかったり、問題やクレームばかり起こしてしまった場合は2回目から冷たい目で見られるか、その店舗にはもう呼ばれないかもしれません。
万が一2回目また入店する機会があれば挽回のチャンスと考えて稼働するようにしましょう!
登録業務や電話対応は一切しない
お客様から「〇〇さんこれで契約お願いします!」と言われても登録作業は、常勤スタッフに変わって手続きを進めます。
理由は様々な事を考えることができ
①契約手続きは1時間~2時間ほど時間を要することから常勤スタッフと交代し、特販は他の提案に入った方が効率が良い。
②特販が案内を間違えている可能性や不正を行っていないかダブルチェックの意味も含めて、登録作業を変わる
③お客様に万が一何かあった場合に後日再来店しても、特販がいない事から、常勤スタッフが関与しておく必要がある
④そもそも特販の求人は登録作業を禁止されている場合が多い。
項目④のように登録できない明確な理由がなくても、項目①②③を総合して考えると常勤スタッフに登録作業を交代する事に誰しもが納得できるでしょう。
ちなみに電話対応をしないのは、純粋に店舗ルールを知らなかったり、過去に契約したお客様からの問い合わせが多いから。
特販指名で電話が掛かってくれば受電する事はあります。
店舗毎に異なるが役割は主に3つ
特販が求められる動き方は
- イベント・什器・家電コーナーでのキャッチ
- 全ての案件にクローザーとしてカットイン
- 家電コーナーでの活動とカットイン
基本的にこんな感じ。
入店する店舗によって、「販売員の人数・売り場環境・イベント内容」が異なりますので、どのように立ち回って欲しいのか要望を出される事は良くあります。
その意向に合わせて臨機応変に稼働する事が特販には求められますので、3つの役割についてはさらに詳しく確認しましょう。
イベント・什器・家電コーナーでのキャッチ
大規模なイベントが行われる際や、もともと在籍している常勤スタッフが少ない店舗ではキャッチを優先的にお願いされることが多いでしょう。
提案の母数を増やすために、率先的にキャッチを行いイベント誘導や、そのまま契約に向けてクロージングまで行います。
家電量販店で良くあるのが、在籍している常勤スタッフが逆に多すぎることから、家電コーナーでのキャッチをお願いされる事も。
最近では家電コーナーばかりで働かされ頭を悩ませている特販が増えているようなので、別記事にて「家電コーナーでの立ち回り方」も解説しています。
全ての案件にクローザーとしてカットイン
週末イベントを行う店舗には、特別販売員だけでなく「イベントスタッフ」も集結し一緒に働きます。
イベントスタッフとは「イベントを盛り上げる」ことを役割とした賑やか師。
携帯の提案やクロージングは行いませんが、「通信費に対して悩んでいないか」「新しいスマホを検討していないか」このような質問をアンケート用紙を活用してお手伝いしてくれますので
「話を聞いてみたい!」と興味を持ったお客様を見つけたら、特別販売員が途中からカットインをしてクロージングをする流れになります。
この他にも常勤スタッフがお声掛けしたお客様や、提案中で悩んでいる案件にも積極的にカットインを行い契約成立までのサポートを行います。
家電コーナーでの活動とカットイン
家電量販店にて家電コーナーでのキャッチ活動と重複しますが、キャッチをメインとするのではなく
家電製品を購入したお客様にカットインをするため、スタンバイしておく役割もココ最近で増えてきています。
家電製品を購入する場合、商品を持ち帰るのが難しく配送での対応をする事が多いのですが、この配送手続きのスキマ時間を活用してスマホやWiFiの訴求をする流れ。
量販店の社員と協力する必要があることから、実践している店舗が多い訳ではありませんが、特販の役割でも1番難しい役割とされています。
コチラも別記事にて「家電コーナーでのカットイン技術」を解説していますので参考にしてください。
特別販売員に求められるスキル
特別販売員は普通の販売員ではなくスペシャリストとしての立ち振る舞いが求められます。
様々な携帯販売に関する知識、営業トークスキルも身につけておく必要があるでしょう。
実際にどのようなスキルが求められているのかを解説し、そのスキルを身につける方法もまとめています。
イベントや他コーナーから誘引するキャッチ力
携帯電話に興味あるお客様は「携帯コーナー」に来店されますので、携帯を売りたければ携帯コーナーにて声掛けを行えば誰でも簡単にキャッチ出来ます。
特販は携帯電話に興味ないお客様をキャッチするスキルも求められ、「イベントコーナー」「家電コーナー」「歩いてるだけの人」どんな状況でも声掛けして誘引できる技術が必要。
キャッチの考え方は2つあり「誰にでも声を掛け母数を稼ぐ」「声掛けする人を見定め効率良く行う」状況に応じて使い分ける事が理想的でしょう。
キャッチのコツはコチラで解説していますので、スキルを身につけたい方は確認するようにしてください。
お客様の情報を聞き出すヒアリング力
通常なら携帯販売員が声掛けするお客様は、お店に来店した目的が「携帯に関係する事」となります。
その為、「どう言ったご要件で?」「どうされましたか?」このようなヒアリングで、要望を聞くことが出来るのでスキルなんて必要ありません。
ただし特販は、携帯コーナー以外でも活動を行うため「携帯に興味のない人」に対して「携帯の不満・悩み・利用状況」を聞き出すヒアリング力が求められます。
ヒアリングのコツはコチラで解説していますので、スキルを身につけたい方は確認するようにしてください。
その日に即決してもらうクロージング力
特販は週末イベントを行う店舗で働きますので、週末(土日)の2日間で実績を上げる必要があります。
携帯を検討中だったお客様でも、全く興味の無かったお客様にも関係なく全員に「即決」してもらうクロージングスキルが求められるでしょう。
さすがに何のメリットもなく「即決」してもらうのは難しすぎるので「週末イベントの限定特典」などが準備されており、特販はこれを武器にする事が多いです。
クロージングのコツはコチラで解説していますので、スキルを身につけたい方は確認するようにしてください。
どんな状況でも対応できるカットイン技術
常勤スタッフが提案で困っている時、イベントスタッフが携帯に興味ある人をキャッチした時、家電コーナーで配送手続き中の方など
様々な場面で特販がカットインすべき状況は訪れます。
誰かと誰かが商談をしていた途中で、いきなり割り込んで案内を変わる行為となるため、いかに違和感なくカットイン出来るかは求められるスキルとなるでしょう。
カットインのコツはコチラで解説していますので、スキルを身につけたい方は確認するようにしてください。
特販販売員「特販」のメリット
携帯販売の経験者や、常勤スタッフが「特販」に転職するメリットはどんな所にあるのか確認してみましょう。
1番大きなポイントは給料の高さとなりますが、その他にも仕事のやり甲斐や同じ環境に縛られない点も人気の理由となっています。
□特販販売員「特販」のメリット
- とにかく給料が高い
- 特販の実力が店舗実績になるほど重要な存在
- 店舗に縛られず移動できる気楽さ
- 件数を取るほど崇められる
とにかく給料が高い
特販に転職する最大のメリットはなんと言っても給料の高さです。
同じ携帯販売員となる「常勤スタッフ」なら平均18万~23万円ほどが一般的ですが、「特別販売員」になると25万~30万ほどまで給料がアップします。
特販の案件は求人によって給料記載が大きく異なる可能性がありますが、これは販売員の「実力・実績」によって変動すると考えていいでしょう。
面接時に過去の実績をアピールしたり、今までの経験業務をしっかりと伝える事で給料交渉はしやすくなるはずです。
未経験の方は求人記載の最低給料からスタートになるかもしれませんが、入社後の実績次第で給料アップは大いに見込めるでしょう。
特販の実力が店舗実績になるほど重要な存在
良くも悪くも特販の実績は、店舗の実績へと直結するため、販売員達(常勤スタッフ)からすると非常に重要な存在となります。
何の為に働いているのか目的を持てない、自分が必要とされているのか分からない。
このように悩みながら今の職場で過ごしているなら、特販に転職することで仕事にやり甲斐を感じるかもしれません。
店舗に縛られず移動できる気楽さ
仕事を辞める理由トップ3に必ず入るのが「人間関係」によるもの。
同じ店舗や同じ環境にいると、上司や同僚達と良好なコミュニケーションを図る必要があるため、面倒くさいと感じたり、既に関係が悪化していることも有り得るでしょう。
特販は週毎に入店する店舗を変えながら働く事になるので、ファーストコンタクトだけしっかりと行えば、その後は1~2ヶ月に1回会うかどうかの付き合い。
職場の人から付き合いで誘われることにより、プライベートを無駄にしたくないと考えるならオススメの求人です。
件数を取るほど崇められる
特販は実力がある人ほど、「神様のように崇めたてまつられる」まさに携帯販売員の天職。
案件にカットインを行い件数を獲得できなかった場合でも「〇〇さんが提案して無理なら誰が案内しても無理だったよ!」と誰も文句を言う人はいないでしょう。
また店舗からの要望で「〇〇さんが応援に来て欲しい!」とか「〇〇さんになら予算を〇〇円出す!」めちゃくちゃ特別扱いされる事も。
常勤スタッフからは「クロージングの仕方を教えてください!」とか「いつもどうやって獲得してるんですか?」と野球でいうイチローさんを見るかのような目で、声を掛けにきてくれるかもしれませんね。
特販販売員「特販」のデメリット
特販に転職するデメリットにはどんな事が考えられるのかまとめました。
1番大きなポイントは「継続して仕事が続けられるのか?」という首を切られるリスクがあげられます。
その他にも未経験者には難しい仕事だったり、携帯販売員なのに家電販売やイベント盛り上げなどをすることがデメリットと考えられています。
□特販販売員「特販」のデメリット
- 実力が無い販売員は必要ないと言われる
- 携帯販売に関する全てのスキルが必要
- 店舗によっては携帯販売以外も行う
実力が無い販売員は必要ないと言われる
メリットが状況によってはデメリットにもなってしまうのが「特販の実力」。
実力のある販売員は「神様のように崇められる」と記載しましたが、実力のない販売員は「今後は必要ない」と言われてしまう可能性もあります。
筆者が考える実力とは「件数を獲得する」だけでなく「クレームを発生させることなく件数を獲得する」能力と考えており
件数をめちゃくちゃ獲得する特販でも、クレームもめちゃくちゃ多かったら「もう来ないでほしい」と言われてしまいます。
- 件数が取れない
- クレームが多い
このような特販は「必要ない」と認識されますので気をつけましょう。
携帯販売に関する全てのスキルが必要
過去の特販は携帯に関する知識が少なくても「営業トーク」のスキルが高ければ活躍する場面が多かったのですが
2020年以降、通信業界の仕組みが大きく変わったことにより「営業トークスキル」に合わせて各社の「携帯に関する知識」も身につけなければ獲得が難しくなっています。
また入店する店舗によっては「家電製品の知識」も必要となり、様々なスキルを持った特販が求められるように変化しています。
店舗によっては携帯販売以外も行う
携帯販売員なのに自分は何をしているのだろう?このように疑問を持つ特販はいらっしゃいます。
理由としては
「イベントの手伝い・家電製品の販売もするから」
実力ある特販は「イベント・家電コーナー」からでも普通に件数を獲得するのですが、ふと我に返った時に「なんで家電売ってるんだろう?」と感じちゃうことがあるようです。
特販が難しいと感じたら「常勤スタッフ」になろう
特別販売員「特販」の求人は給料が高いメリットがあるものの、「未経験者には難しい」「経験者でも相当な実力が必要」と転職するにはハードルも高い仕事です。
また転職するに値する実力をお持ちの方でも、実績によっては仕事が無くなってしまうリスクがあることは再度理解しておきましょう。
携帯販売の求人は特販以外にも何種類かありますので、特販が難しそうと感じた方は「常勤スタッフ」への転職をオススメします。
一般的に皆様がイメージするであろう、携帯ショップや家電量販店にいる店員さんの求人となり、首を切られるリスクや店舗を移動する事はほとんどありません。
また常勤スタッフなら未経験者の方でも積極的に募集・採用がされていますので、下記の記事より詳しい仕事内容を確認してください。
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