携帯販売員なのに家電量販店で「家電コーナー」に行ってきて!
このように上司からめちゃくちゃな事を言われて困っていませんか?
家電コーナーと一言にしても、どこで立ち回ればいいのか迷ってしまうことでしょう。
そんな時は普段アナタが日常的に家庭で使用ている「テレビコーナー」で立ち回ってみてはいかがでしょうか。
テレビコーナーは【スマホ天職】でも立ち回るべきランキング5位に位置づけしており、物販しやすく、スマホやWiFiに話しを繋げやすい売り場となります。
5位の理由としては「テレビ担当の量販店社員」が面倒くさい可能性があるからで、この理由を抜きにすればパソコンコーナーに続き2位に位置づけしたかった程。
この記事ではテレビの基本知識と、物販するためのコツ、携帯に繋げるための技術を紹介しますので参考にしてみてください。
テレビコーナーで立ち回るポイント
携帯契約を獲得するためにテレビコーナーで立ち回るポイントは「新生活案件」と「動画配信コンテンツ」を意識する事でしょう。
新生活にはWiFi導入が必須ですし、動画配信コンテンツは安定したWiFi環境が必要。
テレビ売り場では、スマートフォンの提案と言うよりも「WiFi導入やWiFi環境」に関する話題から、テレビ値引きをフックに訴求する事がオススメの方法となります。
しかし状況によっては、新生活でもなく、動画配信コンテンツにも興味がないお客様もいらっしゃいますので、このような場合にはスマホからの訴求に切り替えましょう。
テレビは「ディスプレイ」「画面枠(ノッチ)」「スピーカー」などスマートフォンに繋がる共通の話題も多いので、スマートフォンからでも提案を切り出しやすいメリットがあります。
テレビの基礎知識を身につけよう
テレビは今や地デジ(地上波放送)を見るためだけの家電製品ではなく、テレビ自体がWiFiに繋がり動画配信コンテンツを楽しめたり
キメ細かい色彩・画素数のディスプレイで思い出の写真や動画を楽しむことも可能。
上位モデルになると画面の大きさだけでなく、内蔵スピーカーのグレードも良くなるので、外付けのサウンドバーなどを購入する必要なく圧倒的なサウンドも体感できます。
□テレビの基礎知識
- 画面の大きさ(インチ数)
- ディスプレイ素材の違い
- スピーカー数や種類
- チューナー数・接続端子
- WiFi接続機能
画面の大きさ(インチ数)
テレビは視聴する部屋の広さ、設置する場所に合わせて画面の大きさを選びます。
画面の大きさは〇〇型(インチ)と表す事が多く、大まかに20型~80型の範囲で各メーカーから販売がされています。
売れ筋としては
一人暮らしが32型~40型
ファミリー用だと40型~55型
とザックリ認識しておけばOKでしょう。
大きさを選ぶ基本的な考え方は「オススメの視聴距離」を把握しておくこと。
オススメの視聴距離とは
「テレビ画面の高さの約3倍」
「テレビ画面の高さの約1.5倍」
と言われる事が多く2つの基準がある理由は「画素数の違い」によるものです。
最近のテレビは「HD(フルハイビジョン)」「4K」に分かれており
「HDテレビは画面高さの3倍の距離」
「4Kテレビは画面高さの1.5倍の距離」
がオススメの視聴距離となります。
ディスプレイ素材の違い
テレビのディスプレイは3つに分類できます。
□3種類のディスプレイ
- プラズマテレビ
- 液晶テレビ
- 有機ELテレビ
家電量販店では基本的に「液晶テレビ」「有機ELテレビ」の2種類しか販売をしていませんので、プラズマテレビの知識は気にしなくていいでしょう。
液晶テレビ
液晶テレビは小型モデルから大型モデルまで、幅広く販売されている王道ディスプレイとなります。
画面となる液晶パネルにバックライトを当てることで映像を映し出す仕組み。
旧型となるプラズマテレビと比較すれば小型化を実現した製品となりますが、後述する「有機ELテレビ」と比較すれば、バックライトが配置されている兼ね合いから分厚いテレビと言われています。
本体価格が安価で、寿命が長い点が液晶テレビのメリットになるでしょう。
有機ELテレビ
有機ELの搭載は45型以上からが目安となり、小型テレビではまだまだ普及していないディスプレイ。
電気の力で有機物そのものを発光させるメカニズムとなっており「鮮やかな色彩・完全な黒の再現」が特徴的。
より鮮明で迫力ある映像を楽しめるだけではなく、有機物自体が発光するためバックライトが不要となり液晶テレビより薄型にできるメリットがあげられます。
デメリットとしては本体価格が液晶テレビよりも高く、寿命が短くなること。
寿命が短いと言っても約3万時間は視聴可能なので、1日10時間テレビを視聴しても8年以上対応していますので、あくまでも液晶テレビとの比較だと言うことは覚えておきましょう。
スピーカー数や種類
音楽を楽しむ時スピーカーの音質にこだわったことあると思いますが、テレビもライブ映像や映画、クラシックを楽しみたいならスピーカーにこだわるべき家電。
テレビは上位モデルになるほどハイスペックなスピーカーが搭載されたり、数が増える傾向がありますので
映像だけでなく音質にもこだわるならハイスペックなモデルを提案するようにしましょう。
搭載されているスピーカー数や種類は、スペック表もしくは専用カタログに記載がされていますので案内前に確認しておくことをオススメします。
□搭載されている代表的なスピーカー
- ツイーター
- ミッドレンジ
- ウーファー
得意とする音域に違いがあり、上から順番に「高音・中音・低音」と担当が分かれています。
イメージするために、分かりやすいイラストがありましたので引用しています。
DIYラボ
スペック表に搭載スピーカー「ウーハー」と記載されていれば低音が魅力的。
「ツイーター」と記載されていれば高音が魅力的。
全てのスピーカーが搭載されているようなら全音域を臨場感ある音質で楽しめる。
こんな感じでスピーカーによる音の特徴は伝えてみるといいでしょう。
チューナー数・接続端子
チューナーとはテレビで録画する時に重要な項目。
チューナー数1の場合は「視聴している番組」のみを楽しむ事ができ、録画は視聴中の番組しかできません。
いわゆる裏番組の録画が出来ないという事ですね。
チューナー数が2になると、「視聴している番組」とは異なる番組を録画可能になります。
いわゆる裏番組の録画ができるということ。
チューナー数が3以降になると
「視聴している番組」+裏番組の同時録画が可能となり
チューナー3➡2つ裏番組の同時録画
チューナー4➡3つ裏番組の同時録画
チューナー5➡4つ裏番組の同時録画
このようになります。
チューナー数は地上波放送(地デジ)だけでなく、「BS・110度CSデジタル」と「BS 4K・110度CS 4Kデジタル」の合計3種類にそれぞれチューナーが搭載されていることには注意しましょう。
スペック表には
地上デジタル➡5
BS・110度CSデジタル➡3
BS 4K・110度CS 4Kデジタル➡2
このように表記されていますので視聴するサービスによって裏番組の同時録画数が変わる事を認識しておいてください。
また接続端子は何に対応しており、端子口が何個あるのかも知っておくと便利です。
□テレビの代表的な接続端子は
- HDMI
- USB A
- LAN
- ヘッドホン
- AV端子(黄・赤・白)
があげられます。
一体なんのための接続端子なのかを知りたい場合は、それぞれご自身で調べるようにしてください。
WiFi接続機能
動画配信コンテンツが普及する昨今では、映像をスマホの画面で見るのは物足りず、テレビにスマホ画面を投影して楽しむユーザーが増えました。
このような背景から、テレビ自体にYouTubeやNetflix・Huluなどの専用アプリを入れてしまえばスマホからわざわざ投影する必要なくなると「AndroidTV」が登場。
テレビ自体がWiFi接続機能を持ち、テレビとWiFi環境さえあれば様々な動画配信を視聴できる仕様となっています。
AndroidTVは現在「GoogleTV」と名称を変更して販売がされていますので言い間違えないよう気をつけてください。
テレビを物販するためのチェック項目
テレビの基本知識が身についたら、お客様に買ってもらうための「物販スキル」を習得しましょう。
テレビの物販がスムーズに出来ないと、後に行う携帯提案も失敗してしまう可能性が高くなりますので重要な項目となります。
□物販で意識すべき項目
- いつまでに必要としているのか
- 予算はいくらで検討しているのか
- メーカーにこだわりがあるかの確認
- 視聴距離or部屋の広さをヒアリング
- メーカー別の強みを1つでも理解しておく
上記5つの内容をそれぞれ詳しく解説していきますので必ず目を通すようにしてください。
いつまでに必要としているのか
テレビを見ているお客様に声掛けして、いつまでに購入を検討しているのかをヒアリングすることは非常に重要です。
大型家電と言えば生活に無ければ困る物が多く、持っていない・故障したということであれば緊急性を要するものがほとんどでしょう。例えば(エアコン・冷蔵庫・洗濯機など)
しかしテレビに関してはエンタメの部類に入る大型家電になることから、必要と考えていても他の家電と比較すれば優先度が低い商品になる事は間違いありません。
これらの事を考慮して
「いつまでに必要としているのか?」
この質問する意図は、お客様の温度感を知るため。
「今のが壊れて直ぐにでも欲しい」
「将来的に大きいのに変えたいと思って」
「引越したから近々買いたいなぁと、、」
返答は様々なパターンが考えられますが「見ているだけ」という理由じゃなければ、テレビコーナーではとりあえずそのまま話しをし続けましょう。
即決性の高い返答であれば、テレビ中心で訴求をスタートするのがベター。
それ以外の回答であれば次項で解説する「予算」へとそうそうに話しを進め、携帯契約での値引き訴求に話題を切り替えていきましょう。
予算はいくらで検討しているのか
どの家電コーナーでも共通のヒアリング項目となる「予算はいくらなのか」という問いかけは、携帯へと話しを繋げるキラーワードとなります。
お客様は「予算」の問いかけに対して
「5万円くらいかな〜」「15万以内で」
このような回答をしてくれることでしょう。
購買意欲が高く、即決性がありそうな客に対してはテレビ商品についてもっと深掘りしていくべきですが
購買意欲が低い、即決性も低い客に対しては「予算」のヒアリング後すぐにでも携帯契約で値引きができる訴求をスタートして構いません。
「テレビを今直ぐにでも欲しい!」
このように考えている方は割合か少ないですが、値引きの訴求により安く購入できるとなれば、お客様の温度感は一気に上昇する場合もあるでしょう。
メーカーにこだわりがあるかの確認
スマートフォンの販売時に、お客様から「Xperiaある?」とか「日本メーカーのしか使いたくない」このように言われた経験あるかと思います。
テレビのメーカーには「SONY・TOSHIBA・Panasonic・SHARP・LG」と様々な種類があり、その中でも「売りやすい商品・オススメしたい商品」はあるもの。
しかし、どれだけ良い商品でも「お客様の価値観」により〇〇は嫌だ、□□から選びたい。このようにこだわりがある可能性も考えられますので
「メーカーにこだわりはありますか?」
オススメ商品を伝える前に、このヒアリングはしておいた方が身のためでしょう。
逆に言うと「指定のメーカー」があるなら、その中からテレビを訴求すればいいだけなので、物販のハードルも一気に低くなるメリットがあります。
視聴距離or部屋の広さをヒアリング
テレビを物販するに辺り、量販店としては少しでも大きいモデルを販売したいという思惑がある事から、携帯販売員もとりあえず大きなテレビを案内しようと考えるスタッフは多いです。
前提として携帯販売員は大きいテレビをお客様に進める必要はありませんので、この意識は常に心に置いておくようにしてください。
テレビの大きさを決める基本的な方法は
「どれくらいのサイズが良さそうですか?」
と質問して展示されているデモ機を見て回ればそれだけでOK。
ただ家電量販店でテレビを見ると実物よりも小さく感じてしまう目の錯覚が働きますので
「部屋の広さ」をヒアリングして「適切な視聴距離」をアドバイスしてあげるとスムーズにサイズ感を決める事が可能。
大型テレビの適切な「視聴距離」は下記画像の表を参考にするといいでしょう。
メーカー別の強みを1つでも理解しておく
テレビの物販で悩ましいポイントは、どのメーカーも性能に違いがほとんど無いことがあげられます。
各メーカーで同スペック帯の製品を
「コレとコレは何が違うの?」
って聞かれたり
「〇〇メーカーと□□メーカーは何が違うの?」
と質問されたら、返答に困ってしまう販売員は多くいらっしゃいます。
「〇〇は□□よりもココが特徴的」
「〇〇にはないけど□□はコレがある」
このような、メーカーの強みや違いを先ずは1つだけでも良いので言えるようにしておく事が物販をスムーズに進めるためのスキルにつながることでしょう。
テレビのメーカー特徴を分かりやすくまとめた、ランク王さんのHPを下記に掲載しておきますので1度目を通して見ることをオススメします。
テレビから携帯販売に繋げるコツ
テレビをスムーズに物販できるようになったら、携帯販売員本来の目的である契約獲得に向けて「テレビから携帯に話しを繋げるコツ」を身につけましょう。
テレビコーナーはスマートフォンだけでなく、WiFiにも話しを繋げやすい売り場となりますので
携帯スタートの訴求にこだわらず、WiFiフックの提案も視野に入れて立ち回りを行うよう心がけてみてください。
動画サービスを楽しむためにWiFiは必須
最近のハイスペックモデルはGoogleTVとして販売が行われている事から、YouTubeやAmazon video、AbemaTVなど様々な動画サービス視聴に対応しています。
実際に視聴するためにはインターネット環境が必要となることから、必然的に自宅のWiFiは何を使用しているのかヒアリングする事が可能。
WiFi環境がなければ提案して「テレビ値引きの訴求」をできますし、WiFi環境が整っていたとしても「WiFi環境の切り替えでテレビ値引きの訴求」をすることも出来るでしょう。
テレビ販売で1番携帯へと話しを繋げやすい方法となりますので身につけておくことをオススメします。
液晶パネルと有機ELの解説をスマホで例える
テレビの基本知識で解説したディスプレイの違いを携帯訴求に繋げる方法も非常に便利でしょう。
スマートフォンのディスプレイはテレビ同様に「液晶(LCD)モデル」と「有機EL(OLED)モデル」の2種類が主流となっていることから、例えとしてiPhoneやAndroidでお客様に例えてあげると納得する方は多くいらっしゃいます。
お客様へと質問で
「お客様のスマホはディスプレイが液晶と有機ELどちらかご存知ですか?」
このような質問をすることで「YES・NO」の返答は関係なく「ちなみに何のモデルを使ってるんですか?」と合わせて利用中のスマホを聞き出すことが可能になります。
この技術を使う場合は、「そのスマホなら液晶ですね」とか「iPhone12は有機ELです」と言ったように答えを教えてあげる必要がありますので、スマホのディスプレイ知識はしっかりと身につけておきましょう。
ココからさらに安くできますよ!
テレビは「欲しいなぁ」「良いなぁ」と感じていても、大金を出して買う必要があるかと言われれば「今回は我慢しよう」と検討になりやすい家電と言えます。
家電コーナーで立ち回る携帯販売員の言い訳として「物が売れないから携帯を提案する事すらできない。」と誰しもが口を揃えて言うセリフがありますが
テレビコーナーで立ち回る場合、テレビが売れる機会は中々ないので、常にこの言い訳をする事になるでしょう。
確かに物が売れれば携帯訴求はしやすくなるため気持ちは分かりますが、テレビコーナーでは頃合を見て
「ココからさらに安くできますよ!」
と購入するか迷っている人、買う気が無かった人は関係なく、携帯契約やWiFi契約で値引き出来ることを伝える事が重要になります。
テレビをお客様にオススメするにあたり、スマホやWiFiに繋げやすいタイミングは沢山ありますが
キッカケを掴むことが出来なかったり、早めに物販を切り上げたいと感じた時は是非ともこのワードを使ってみるようにしてください。
物販に自信がないなら先ずはココから
テレビについて詳しくなっても、物販の仕方が分からなかったり、家電量販店での立ち回り方が身についていなければ「携帯販売員」として結果を残すことはできません。
洗濯機コーナーに限らず「家電量販店にて物販をするコツ」をまとめていますので、合わせて確認するようにしてください。
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