家電コーナーから契約を獲得できる携帯販売員が求められる昨今、洗濯機コーナーで立ち回れる上級者はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
洗濯機コーナーは【スマホ天職】でも立ち回るべき売り場ランキングの2位に位置づけしているオススメポイント。
引越しを兼ねた新生活の購入が多く、引越し先にWiFi環境が整っているか自然と提案をスタートできるメリットがあります。
洗濯機の基礎知識・物販のコツ・携帯に繋げる方法を解説しますので参考にしてください。
洗濯機コーナーで立ち回るポイント
洗濯機コーナーで立ち回るポイントは
「①小型の洗濯機をメインに新生活を狙う」
「②若い世代の夫婦を積極的に狙う」
上記の2つとなるでしょう。
洗濯機は「全自動」「タテ型」「ドラム」の3種類に大きく分類されており
小型の洗濯機は「全自動洗濯機」
大型の洗濯機は「タテ型洗濯乾燥機」「ドラム洗濯機」
と認識してください。
①を狙う場合は
「1人暮らしを初めそうな若い世代」
「単身赴任をしそうな男性orスーツ姿の人」
②を狙う場合は
「指輪をつけた若い世代の夫婦」
「ベビーカーなど赤ちゃん連れのママorパパ」
このような層をイメージしながら立ち回る事で、引越し案件に当たる確率が高くなり、さらに通信費見直しも話を聞きやすいターゲットとなります。
洗濯機の基礎知識を身につけよう
洗濯機を案内・物販するには先ず基礎知識を身につける必要があります。
家電製品の中では比較的分かりやすい種類になるかと思いますので、是非とも勉強して立ち回れるコーナーに追加してみましょう。
□洗濯機の基礎知識
- 洗濯機の種類
- 洗濯容量・乾燥容量
- 洗浄方式の違い
- 乾燥方式の違い
- インバーター機能
- 洗濯洗剤・柔軟剤の投入方法
上記6つの項目に分けて解説します。
洗濯機の種類
洗濯機には大きく分けて3種類の製品が販売されています。
□洗濯機の種類
- 全自動洗濯機
- タテ型洗濯乾燥機
- ドラム式洗濯機
全自動→タテ型→ドラム式の順番で本体価格が値上がりする傾向があり、性能面も比例して向上していきます。
本体価格は3万円~30万円とピンキリですが、3万円のモデルでも、30万円のモデルでも当たり前のように購入されていますので「安すぎる・高すぎる」という偏見は持たないようにしてください。
全自動洗濯機
シンプルに洗濯機能だけが搭載された本体価格が1番安い製品となります。
洗濯容量は主に5kg~10kgのモデルが販売されており、価格は3万~10万円ほどが相場となるでしょう。
容量が6kg前後を目安に「インバーター」が搭載されたモデルと、非搭載のモデルに区別されます。
乾燥機能は搭載されていませんので、乾燥まで希望するお客様にはオススメできません。
タテ型洗濯乾燥機
洗濯~乾燥まで1台でこなしてしまう便利な洗濯機。
洗濯容量は主に7kg~12kgのモデルが販売されており、価格は10万~20万円ほどが相場となるでしょう。
8kg前後を目安に「各メーカーの特徴的な洗浄方式」「洗剤の自動投入」が搭載されますので、洗濯機の中では違いを覚えるのが大変な製品。
乾燥容量は洗濯容量と異なり3kg~6kgと数値が少なくりますのでご注意ください。
ドラム式洗濯機
通常の洗濯機と異なりドラムが横向きで設計されている乾燥に強い製品。
洗濯容量は主に10kg~12kgのモデルが販売されており、価格は20万~30万円ほどが相場となるでしょう。
大きく2つの「乾燥方式」が採用されており、現在の主流は「ヒートポンプ式」衣類に優しく省エネ性の高さが人気の理由となっています。
もう1つの方式は「ヒーター式」で本体サイズがコンパクトに設計でき、価格も15万円前後で購入可能。
ヒートポンプ式と異なり衣類が傷みやすく、電気代が高くなることがデメリットとなるでしょう。
洗濯容量・乾燥容量
洗濯物はこまめに洗う人もいれば、溜まったら一気に洗う人もいますよね。
洗濯機に投入できる容量はモデルによって最大値が決められており、無限に入れれる訳ではありません。
【洗濯容量・乾燥容量の目安】
□全自動洗濯機
洗濯容量5kg~10kg
□タテ型洗濯乾燥機
洗濯容量7kg~12kg
乾燥容量3kg~6kg
□ドラム式洗濯機
洗濯容量10kg~12kg
乾燥容量6kg~7kg
それぞれの製品で洗濯容量の目安は異なり、乾燥容量も別で設定がされているのです。
「1日で洗濯物は何kgたまるのか?」家電メーカーで記載されている基準は
1人1日=1.5kg
「家族の人数+洗う頻度」をヒアリングしてオススメの洗濯容量を提案することができます。
洗浄方式の違い
洗濯物の洗い方はメーカーによって特徴があります。
「大量の水で汚れを落とす」
「少ない水量で高濃度洗剤に浸す」
このように製品によって洗う工程に違いがありますので、知っておくだけでも説得力が増すでしょう。
「タテ型洗濯乾燥機」や「ドラム式洗濯機」になると洗浄方式だけでなく様々な追加洗浄機能が搭載されます。
代表的な追加機能は
- 温水機能
- バブル
- UV
- 銀イオン
上記4つとなるでしょう。
それぞれの洗浄技術については別記事にて詳しくまとめられていますので参考にしてみてください。
乾燥方式の違い
「タテ型洗濯乾燥機」と「ドラム式洗濯機」には洗濯後に乾燥まで行ってくれるモデルが数多く販売されています。
乾燥方式は大きく2つに区別でき「ヒートポンプ式」と「ヒーター式」があり
タテ型洗濯乾燥機→ヒーター式
ドラム式洗濯機→ヒートポンプorヒーター式
このようにイメージしておくと分かりやすいでしょう。
【ヒートポンプ式】
65℃前後の温風をドラム内で循環させ、同時に衣類の水分を除湿する方式。
ヒーター式よりも低温で乾かすことができるので衣類が傷みにくく、電気代も安いメリットがあります。
本体サイズが大きくなることや、本体価格が高価になるデメリットがあげられます。
【ヒーター式】
90℃前後の温風で衣類を乾かすことから、縮みやすかったり傷みやすい傾向があります。
本体サイズをコンパクトに設計できたり、本体価格が安価になるメリットがあげられ、衣類がカラッと仕上がりやすい特徴があるため好んでヒーター式を選ぶ方も。
ヒーター式の場合、さらに温風の排気方式が2つに区別でき
「排気式」→そのまま温風を排出
「水冷除湿式」→温風を水に戻し排水ホースから流す
このような違いの方式があります。
排気式は乾燥中に室内温度が上昇することから、換気することが必要と覚えておきましょう。
インバーター機能
インバーターとは、洗濯機のドラムを回転させるモータを直接制御する装置の事です。
搭載されることで「稼働音の低下」「節水」「節電」に繋がります。
タテ型洗濯乾燥機・ドラム式洗濯機には搭載されている事が当たり前の機能ですが、全自動洗濯機は6kg前後を目安に搭載・非搭載が分かれているので販売時は注意が必要。
インバーターの有無で顕著に現れる違いは「稼働音」。
非搭載モデルは45~55dBと深夜帯は近所迷惑になる基準となりますが、搭載モデルになると37~45dBと深夜でも安心して運転できるレベルまで静かになります。
インバーターの解説が非常に分かりやすい動画を、大手家電メーカー「ハイアール」さんが公式動画で公開していたので下記に引用しています。
洗濯洗剤・柔軟剤の投入方法
洗濯機を運転スタートする前に必ずと言っていいほど「洗濯洗剤」「柔軟剤」は投入しますよね?
この洗濯する度に行う洗剤の投入って地味に面倒だと誰しもが感じたことはあるでしょう。
こんな時に嬉しい商品は、ポイっと入れ込むだけで洗剤投入が完了する「ジェルボール」となり実際に使っているユーザーさんは多いはず。
洗濯機によってはジェルボール専用コースが搭載された製品も販売されているほど。
さらに洗濯容量が7kg以上のモデルになると
洗剤・柔軟剤の「自動投入機能」が追加される製品もあります。
タンクに溜めておけば衣類の量に合わせ自動で投入してくれますので、近年需要が高まっている機能と言えるでしょう。
洗濯機を物販するためのチェック項目
洗濯機の基本知識を学んだら、お客様に買ってもらう為の物販スキルを身につけましょう。
携帯販売と要領は同じで、「いつまでに必要なのか」「機種選定するポイント」を意識することで簡単に物販が出来るようになります。
□洗濯機を物販するためのチェック項目
- 先ずはいつまでに必要なのかヒアリング
- 乾燥機能は必要なのか確認
- 何キロで検討しているかと設置幅の確認
先ずはいつまでに必要なのかヒアリング
お客様に声掛けして先ず確認したいポイントは「洗濯機をいつまでに必要としているのか。」この項目についてヒアリングを掛けることで
購買意欲がどれくらいあるのかを探ることができるでしょう。
携帯コーナーでも暇つぶしや、新しい携帯を見に来るだけの人がいるように、家電コーナーでも興味本意で洗濯機を見ている人はおおくいらっしゃいます。
「今月中には欲しい」
「今のが壊れるまでには買いたい」
「半年後の一人暮らしに向けて」
このようにヒアリングすることで、物販から値引きを訴求できるのか、物販は辞めて通信費見直しから訴求するべきか判断できるでしょう。
乾燥機能は必要なのか確認
洗濯機の機種選定を進めるに辺り、最も効率的な最初の質問は
「乾燥機能が必要かどうか」でしょう。
乾燥機能が不要なら
「全自動洗濯機」
乾燥機能が必要なら
「タテ型洗濯乾燥機」「ドラム式洗濯機」
このように切り分けする事が可能。
乾燥機能付きなら2パターンになりますので、さらに「設置スペース」と「予算」を確認してみましょう。
「設置スペースが狭い・予算が15万円以下」どちらかが当てはまる場合は、ドラム式洗濯機の選択肢は無くしてOK
そうじゃない限りは、「ヒートポンプ式」が採用されたドラム式の方が「衣類に優しい」「節電・節水」とメリットが大きいのでタテ型よりも優先して提案をするようにしましょう。
何キロで検討しているかと設置幅の確認
ドラム式洗濯機を提案する際は、洗濯容量を何キロで検討しているかヒアリングする必要はありませんが設置幅の確認は必ず行うようにしましょう。
「乾燥機能が不要」もしくは「予算が15万以下」の場合は、洗濯容量を何キロで検討しているかヒアリングを行い、その要望に沿って製品案内をスタートするとスムーズに進みます。
ドラム式洗濯機は扉が横向きに開く事から、高さを気にする必要はありませんが、全自動とタテ型は投入口のフタがかなり高い所まで開く製品もありますので高さに気を付けることも覚えておくようにしてください。
乾燥メインならドラムに誘導
「乾燥機能が必要+設置スペースが確保可能」なら先ずはドラム式洗濯機へと誘導しましょう。
本体価格は安くても20万円以上しますが「電気代・水道代」の光熱費は、タテ型洗濯機よりも大幅に省エネとなることが分かっており
洗濯機の寿命と言われる7年間で光熱費を計算した場合、ドラム式とタテ型では5万円~10万円もの固定費削減に繋がると言われています。
また低温風での乾燥が可能なため衣類が縮みにくく、傷めにくいことからオススメできるでしょう。
1人暮らしや洗濯メインなら全自動洗濯機に誘導
「1人暮らしor洗濯だけでOK」の場合は全自動洗濯機に誘導しましょう。
本体価格も安く、設置スペースに困ることも基本的にはありませんので購入までのスピード感は非常に速いです。
洗濯容量が5kg~6kgをオススメする流れになる場合は「インバーター機能の有無」を提案し機種選定を行うようにしましょう。
洗濯機から携帯販売に繋げるコツ
洗濯機コーナーから携帯販売に繋げるコツは、スマホだけにこだわらず「Wi-Fi」もきっかけに値引きキャンペーンを提案することです。
引越しを伴った案件に当たることも多いことから、スマホ乗り換えをフックにした訴求にこだわっていると提案の幅が狭まり、契約を逃してしまうこともあるでしょう。
引越し案件じゃない場合は、お客様のスマートフォンを目視する意識で接客を行ってみてください。
買い替えor新生活を事前に確認
お客様に声掛けするワード
「買い替えですか?」によって
洗濯機が「買い替え」なのか「新生活による新規購入」なのか事前に確認するようにしてください。
新生活による新規購入と分かれば、引越し先にWiFi環境が導入されているか好きなタイミングで携帯に話しを繋げる事ができます。
長期的な利用や故障などによる買い替えでの来店なら、シンプルに洗濯機の値下げフックに通信費の提案をしてもいいですし
電気代や水道代の話しから、同じ固定費として通信費の話題に切り替えてみてもいいでしょう。
設置場所の図面や写真がないか聞いてみる
お声掛けしたお客様が現在なんのスマホを利用しているかは、非常に重要な情報となります。
iPhone14やiPhone13を利用していれば最近見直ししたばかりで、大手3社の料金プランを契約している可能性が高くなり
iPhone8やiPhoneXなどを使用していれば、サブブランドの契約で通信費を安くしているか、昔の高い料金プランのままとも考えられるでしょう。
設置場所の図面や写真を持っていないかヒアリングする意味は、設置場所を確認したい訳ではなく
「お客様のスマホを目視するため」
つまりスマホを見れれば理由はなんでもよく
「ポイント付くんでアプリ登録しましょう!」
「プライスor商品の写真撮っときます?」
「カタログよりも公式サイトのHP見た方が分かりやすくて〇〇〇で検索してもらっていいですか?」
このように違和感なくスマホを操作して貰える方法は身につけておくと便利。
最近では常にスマホを持って行動する人は結構多いので、アプローチ前や接客中にかってに目視できるチャンスも意外とありますので、スマホを出したら必ず確認をしてください。
ココから大幅に値引きできますよ!
洗濯機を一通り案内し終わったら、お客様は「購入する・購入しない・悩む」の意識表示をしてくれます。
洗濯機の場合「購入の意思表示」をしてくれたら配送手続きが必要となりますので、値引き訴求をまだ伝えれていなくても焦る必要はありません。
配送手続き中や、配送手続き後のお会計前にキャンペーンにより値引きができる旨を伝えてみましょう。
「購入しない・悩む意思表示」をしているなら
「ココから大幅に値引きできますよ!」
と自信を持って携帯やWiFiの提案をするようにしてください。
どうせ洗濯機を買うか分からない状況なら、値引きできる事を伝えてみて契約を取れれば儲けもんです。
「最近の乗り換え手続きはスゴく楽ですよ」
「端末はそのままでSIMカードだけの交換なので簡単です」
「乗り換えて家電安くするのは最近だと当たり前になってます」
このように手続きのハードルが低くなっている事を全面に押しながら、誰しもが当たり前のように行う値引きの方法だとクロージングを行ってみましょう。
物販に自信がないなら先ずはココから
洗濯機について詳しくなっても、物販の仕方が分からなかったり、家電量販店での立ち回り方が身についていなければ「携帯販売員」として結果を残すことはできません。
洗濯機コーナーに限らず「家電量販店にて物販をするコツ」をまとめていますので、合わせて確認するようにしてください。
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