優秀な社員は会社にとって貴重な存在になるため「辞められたら困る!」と職場の上司・同僚・部下誰しもが同じように感じている事でしょう。
しかし不思議なもので、辞めてほしくない人ほど会社を辞めていき、気づいた時には職場から優秀な社員がだれ一人残らず消えていたなんてことも珍しくありません。
今回は「辞められたら困る人が辞めてしまう理由」と「辞められたら困る人の特徴」について詳しくまとめました。
優秀な人が辞めていく状況は必ず改善しなければ、無能な社員ばかりが集まる職場となってしまい将来的な会社の存続にも関わってきます。
最後まで目を通すようにしていただき改善できる事があれば直ぐにでも取り組むようにしてください。
辞められたら困る人の特徴
辞められたら困る人の多くは「優秀な人材」として会社で見られており、退職してしまうことで企業利益の低迷や、職場に残る人達の負担が増大してしまうといったように様々なデメリットをもたらします。
辞められたら困る人には決まって特徴がありますので以下に詳しくまとめています。
項目の当てはまる社員が職場にいるなら、会社を辞めてしまわないよう定期的にコミュニケーションを取り、働き続けたいと感じれる環境作りに徹しましょう。
□辞められたら困る人の特徴
- 業務に関する知識・スキルが豊富
- 要領よく仕事をこなしてくれる
- 人望が厚く周囲から信頼されている
- 現場をまとめる中心的な存在
- 失敗しても同じミスを繰り返さない
- 相手の気持ちを汲み取る能力に長けている
業務に関する知識・スキルが豊富
ビジネスにおいて知識は欠かせないものであり、優秀な人材ほど豊富な知識量を持ち合わせています。
知識のある社員は職場に存在しているだけで、万が一の場面や分からないことが出来た場合に頼れるため他の社員を安心させる効果もあります。
また知識が豊富なだけでなく、たくさんの業務を経験している社員は実践で活かせるスキルとして高い能力が身についていますので、共に働く周囲の人達にも良い影響を与えてくれることでしょう。
本人だけでなく周囲の能力も底上げしてくれる会社としては最も辞めてほしくない存在となります。
要領よく仕事をこなしてくれる
業務を要領よくこなしてくれる社員が職場にいると仕事が早く終わるので上司としては非常に助かります。
意外な事にも
頼んだ仕事しかやってくれない指示待ち人間、頼んだ事もまともに出来ない無能な社員のほうが会社には多く存在していますので「要領がいい人」はそれだけで重宝されることでしょう。
人望が厚く周囲から信頼されている
会社で信頼されているということは「安心して仕事を任せられる」「困っても助けを求められる」「この人なら悩みを打ち明けれる」このように様々なビジネスシーンで頼られる存在になるため、誰しもから会社を辞められたら困ると感じることでしょう。
多くの部下から尊敬されている人望の厚い上司になると、その人の退職によって慕っていた社員達まで続々と辞めていく可能性も考えられますので、会社としてはある意味で恐ろしい存在になります。
現場をまとめる中心的な存在
職場で指示出しを行う役割を担っている人や、プロジェクトの発案者、複数の現場を見回るラウンダー担当者など現場をまとめる中心的な存在の人に辞められると会社は困ってしまいます。
現場をまとめる行為は口でいうほど簡単ではなく、カリスマ性やリーダーの素質が求められます。
一般社員のように替えの効かないポジションにもなることから、万が一にでも辞めるとなった場合は後任者となる社員への引き継ぎを、絶対にしてもらわないと大変なことになってしまう重要な存在にもなるでしょう。
失敗しても同じミスを繰り返さない
優秀な人は失敗を恐れず様々なことにチャレンジするマインドをもっています。
チャレンジした結果、失敗してしまったとしても同じミスを繰り返すことが非常に少なく、失敗を糧にしてどんどん成長していく能力も持ち合わせています。
企業の成長や、利益を増やしていくには欠かせない存在となり是が非でも辞めさせたくない貴重な人材となるでしょう。
相手の気持ちを汲み取る能力に長けている
コミュニケーションはビジネスにおいて欠かせない能力となりますが、その中でも相手の気持ちを汲み取って行動できる社員は会社に必要とされます。
お客様が何を求めて来店しているのか、クライアントが必要としているものは何なのかと言ったように、常に相手の思考を想像しながら業務に取り組んでいるため「気が利く存在」として関係者からは注目されていることでしょう。
お客様や取り引き先の人達がファン化しやすいことから、辞められると困る人材になる訳です。
辞められたら困る人が辞めてしまう理由
不思議なもので、辞めて欲しくないと感じている人ほど会社を辞めてしまうのが現実です。
これは偶然でもなく、運命でもなく「辞められたら困る人=優秀な人材」に当てはまるケースが多いため、必然的な現象とも言える訳です。
なぜ優秀な人だと会社を辞めてしまうのか理解出来ない方に向けて、具体的に理由をまとめていますので参考にしてください。
□辞められたら困る人が辞めてしまう理由
- 結果を残しても正当に評価されない
- 給料が安い・労働時間が長いなど雇用の問題
- 優秀が故にヘッドハンティングされやすい
- 意見が通りにくく風通しの悪い環境
結果を残しても正当に評価されない
会社を辞められたら困る人ほど、企業の利益に貢献していたり、職場では多くの業務をこなしてくれています。
優秀な社員は周囲をしっかりと観察していますので、サボっている人間や、無能な社員と自分自身が同じ評価をされていると気づいたらバカらしくなってしまうのは当たり前のことでしょう。
企業に貢献している、結果を残している社員はちゃんと見てるいるという意味も込めて定期的に評価をする必要があります。
給料アップや昇格が難しい場合は、企業に貢献していないサボっている社員に対して指導や減給を言い渡すなどを実施して、優秀な社員としっかり区別するようにしてください。
給料が安い・労働時間が長いなど雇用の問題
好きな仕事が出来ていても「給料が安い」「労働時間が長い」この2つの理由が当てはまるだけで退職するには十分な要因となります。
業種によって雇用形態は大きく異なりますので、大幅な改善は難しいかもしれませんが、優秀な人に関しては雇用内容を優遇しておきましょう。
それだけでも、同じ業種間での転職やヘッドハンティング(引き抜き)を抑制することが出来ます。
優秀が故にヘッドハンティングされやすい
辞めて欲しくない人が辞めていく最大の理由は「優秀だから」です。
自社内だけでしか働かない仕事なら気にする必要はありませんが、多くの業種では他社と関わりながらビジネスが成り立っていることでしょう。
優秀な人材は誰もが欲しがる貴重な存在となるため、クライアントとして関わりを持っていた会社から「うちで働かない?」といきなり言われたり、「〇〇さんでその給料は安すぎ!もっと給料出せるよ?」と仲良くなった他社の人から勧誘されることも珍しくありません。
文句ひとつ言わず働いてくれるからと優秀な人材を軽視していては、あっという間に会社からいなくなってしまいます。
意見が通りにくく風通しの悪い環境
優秀な社員は言われたことを黙々とこなすタイプよりも「もっと環境を良くするためにはどうすればいいのか」会社の改善すべき点を積極的に意見する傾向にあります。
少し生意気に感じることもありますが
会社は昔ながらのルールや風習に縛られやすく、変えなければならない悪い点があっても多くの人達が見て見ぬふりをしていたり、気づくことさえできない可能性もあります。
社員からの意見はとても貴重なもので、聞く耳を持たずに却下する会社や、頭ごなしに社風やルールを押し付ける環境は注意が必要でしょう。
優秀な人を辞めさせないための対処法
辞めて欲しくない人は結局のところ会社を辞めてしまうのか…とガッカリしたかもしれませんが、退職しないようにするための対処法はもちろんあります。
100%辞めるのを防げる訳ではありませんが、対策を講じるだけで優秀な人が会社からいなくなるのを抑制する効果に期待出来るでしょう。
□優秀な人を辞めさせないための対処法
- 正当な評価制度の導入を行う
- 新しい事にチャレンジできる環境を作る
- 福利厚生を充実させ多様な働き方に対応
正当な評価制度の導入を行う
優秀な人に辞めて欲しくないと考えるなら、会社に必要な存在なんだと本人に伝わるよう評価する事が重要です。
会社の業績アップに貢献しても、周囲より多い仕事量をこなしていた場合でも評価されない職場では誰でもモチベーションが下がることでしょう。
年功序列や年1回の昇格と言ったように、昔ながらの制度は改善を行い「目標管理制度」「360度評価」「コンピテンシー評価」など今の時代に見合った人事評価を導入することをオススメします。
新しい事にチャレンジできる環境を作る
毎日同じことの繰り返し、成長が感じられない働き方は、辞めてほしくない社員を退職へと導くキッカケ作りにしかなりません。
優秀で仕事のできる人は向上心が高く、成長できる環境に身を置きたいと考える特徴があります。
自分は何のために働いてるんだろう?
このままの人生で大丈夫だろうか。
このような考えを持たせてしまうと、新しい職場を検討し出すようになるため様々な意見を取り入れて「新しいことにチャレンジ」できる環境を整えることが、退職を防ぐための効果的な対策になるでしょう。
福利厚生を充実させ多様な働き方に対応
産休・育休がまともに取れない。
有給を取得しにくい雰囲気がある。
資格やスキルに対する魅力的な手当がない。
住宅手当が少ない。
会社の勤務が長くなるに連れて、社員は人生における様々なイベントを経験していくようになります。
充実した福利厚生があることによって社員は安心して仕事を続けられる訳ですが、有給・産休をまともに取得できなかったり、転勤時の住宅手当が少ないとなれば、会社の対応に愕然とすることでしょう。
常に福利厚生を意識している人なんてほとんどいませんが、ここぞと言うタイミングで頼りにされる制度なだけに「社員の満足度」へと大きな影響を与えることは間違いありません。
お子様を授かったものの、産休をまともに取れない会社と知り、余りの衝撃から退職していくなんて事例も珍しくありませんので福利厚生を充実させる事は意識するようにしてください。
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