携帯販売員なのに家電量販店勤務となり、携帯売り場ではなく、理不尽にも家電売り場で働かされているスタッフの方は最近多いのではないでしょうか。
今回はそんなアナタに向けて、掃除機コーナーで立ち回るコツを解説していくのですが
掃除機売り場は件数に繋げにくい事から【スマホ天職】としてオススメの立ち回りコーナーには位置づけしておりません。
その変わり、実機の展示が多いことから他のコーナーよりも「案内しやすい・楽しく覚えられる」メリットがありますので物販は行いやすい場所になるでしょう。
掃除機の基本知識、物販のコツ、携帯に繋げるトーク技術を解説していきますので是非とも参考にしてください。
掃除機コーナーで立ち回るポイント
掃除機コーナーで立ち回るポイントは
「実際に電源を付けて掃除機を試してもらうこと」
量販店の家電コーナーで稼働する場合、販売員が最も感じやすい悩みは「商品を実際に使ったことがない」という理由があげられます。
確かに「ドラム式洗濯機」や「炊飯器」「電子レンジ」など量販店で実際に使ってみることは難しく
「本当に美味しいご飯が炊けるのか?」
「本当に運転音は小さいのか?」
このような疑問を抱きながら商品をオススメする状況も有り得ます。
掃除機は展示している物を実際に電源を入れて使える「実機」を置いてる場合が多く、商品の吸引力や運転音をお客様の目の前で確かめながら提案する事が可能。
実際を持って商品案内を出来る事から、掃除機の物販が完了したら、自然と携帯提案も自信を持ってする事ができるでしょう。
携帯提案は基本的に「SIM乗り換え」だけを意識して立ち回ればOKなので難しいことは考えずに、掃除機の値引きフックで訴求を行ってください。
掃除機の基礎知識を身につけよう
掃除機を販売するに辺り、先ずは基礎知識を身につけるようにしてみましょう。
覚えるべき基礎知識の項目
- 掃除機の形状
- 電源方式
- ゴミの集塵方式
- ヘッドブラシの種類
- 付属のアタッチメント
掃除機の形状
掃除機の形状は大きく3つに分類する事ができ、それぞれに特徴があります。
□掃除機3つの形状
- ステック型
- キャニスター型
- ハンディ型
最近の主流となっている形状は「ステック型」の掃除機となりますが、年配のお客様などは昔ながらの「キャニスター型」を好む傾向があるでしょう。
車内やデスク周りをメインで清掃したいと考えているお客様には小型の「ハンディ型」がオススメとなります。
ステック型
スティック型の掃除機は、最もメジャーなモデルとして現在各メーカーが力を入れて販売を行っています。
片手でスイスイ操作でき、立ち作業で広いエリアを清掃できるメリットが人気のポイント。
軽量化された商品が非常に増えており、重量は1.5kg~2kg程になることから、女性でも・お子様でも気軽に使用する事が出来るでしょう。
スティック型は2つの重心を意識して作られる事が多く「上重心」「下重心」に区別されています。
上重心タイプは
ダストボックスを本体上部に配置して、手元に重心が来るよう設計した掃除機。
ヘッド部分がスッキリするため、家具した等の狭いスキマを清掃しやすくなるメリットがあげられます。
下重心タイプは
ダストボックスを本体下部に配置して、床面に重心が来るよう設計した掃除機。
腕への負担が少なくなり操作性が向上する傾向にあります。
また2WAY仕様にしやすくワンタッチでハンディ型に切替可能な製品も多数販売されています。
キャニスター型
キャニスター型は「本体」と「吸引パイプ」を別々に設計した掃除機。
昔ながらの形となることから、年配のお客様層はキャニスター型を好む傾向があります。
本体は重量が重くなりますがコロコロ(キャニスター)によりスイスイ進める事ができ、吸引パイプは軽量なので清掃中には腕への負担が少ないメリットがあります。
段差が多い環境だと使い勝手が悪くなりますので注意すべきポイントとなるでしょう。
ハンディ型
ハンディ型は名前の通り「小型で軽量」な小回りの利くクリーナーです。
家の外にも持ち運べることから、車載用としての需要が高く、その他にもホコリが溜まりやすいデスク周りやテレビ台などで活躍してくれます。
電源方式
掃除機を動かすには電源が必要になりますが、常にコンセントにケーブルを繋げて運転する「有線タイプ」と、スマートフォンのように充電してから運転する「コードレスタイプ」があります。
有線タイプで注目すべきポイントは
- コードの長さ
- コードの収納方法
コードが短すぎると清掃範囲が狭まり、壁のコンセント位置を変更したり、環境によっては届かずに清掃出来ない場所も出てきます。
掃除機を使用しない時はコードが邪魔になるので、巻き取り式を採用して掃除機本体内部に収納する製品や、フックを本体に取り付け手動でコードを巻き付け収納しやすくしている製品などがあります。
コードレスタイプで注目すべきポイントは
- バッテリーの稼働時間
- バッテリーの充電時間
- 充電中の運転が可能かどうか
充電して使用するという事は、スマートフォンと同じで充電にかかる時間・運転できる時間が非常に重要。
運転時間の目安は20分~40分ほどが相場となっており、掃除機に運転モード(強・弱)が搭載されていれば時間が短くなったり長くなったりと左右します。
またコードレスタイプは充電中だと電源ONに出来ないモデルが多いですが、充電しながら清掃できる製品も増えてきており、バッテリー切れの際や、充電をし忘れてしまった時に便利な機能となります。
ゴミの集塵方式
掃除機で吸い取ったゴミはダストボックスに集塵されていきますが、集塵方式は大きく2つに区別できます。
□2つの集塵方式
- 紙パック式
- サイクロン式
それぞれメリットデメリットがあるので理解しておきましょう。
紙パック式
昔ながらの集塵方式となり、掃除機内部にセッティングした紙パックへとゴミを集める仕組み。
紙パックにゴミが溜まると新しい物へと交換が必要になるので、変えの紙パック(専用の物)をストックしておく必要があります。
ゴミを捨てる交換時に、ホコリが舞いにくいメリットがありますが、紙パックを着脱する手間はデメリットになるでしょう。
サイクロン式
最近の掃除機は「サイクロン式」が主流となっており、大手メーカーもほとんどがサイクロン式を採用しています。
紙パックとは異なり、ボタンをワンタッチで集塵したゴミを捨てることが可能。
製品によっては、ゴミ捨て時にホコリが舞ったり、ダストボックス内に髪の毛が絡まる事がありますので、サイクロン式のデメリットと言えるでしょう。
メーカーによっては工夫を凝らして上記デメリットを改善した商品もありますので、知っておけば訴求する際に便利な知識となるはずです。
ヘッドブラシの種類
掃除機は吸引力だけでなく、ゴミを吸い取るヘッド(頭の部分)にも注目してください。
どれだけ吸引力が強い掃除機でも、ヘッドによってはゴミを上手く吸い取る事が出来ません。
掃除機のヘッドは3つに分類でき
- 床ブラシ
- タービンブラシ
- パワーブラシ
掃除する床の種類
- フローリング
- 絨毯・カーペット
によってオススメ商品が異なる事を理解しておきましょう。
床ブラシ
タービンブラシ
パワーブラシ
付属のアタッチメント
部屋の掃除をしていると、家具の隙間をキレイにしたい、ふとんのダニが気になる、パソコンキーボードのホコリを取りたい。
このような悩みを感じながらも普段使っている掃除機では解決出来ないと、困ってしまった経験ありせんか?
掃除機を販売しているメーカーは消費者の様々な悩みを解決できるように、掃除機の先端を付け替えるアタッチメントをセット販売しています。
メジャーな掃除機ブランドになると、掃除機本体の性能は変わらず、セット購入するアタッチメント数を増やす事で、売価を変更し販売しているパターンは良くある事例となるでしょう。
メジャーなアタッチメントとしては
- 隙間ノズル(家具のスキマなど)
- ブラシヘッド(キーボードなど)
- ふとんツール(ふとん・ソファなど)
- 延長ホース(高い所など)
このようなアタッチメントがあります。
掃除機を物販するためのチェック項目
掃除機の基礎知識が身につきましたら、実際にお客様へと商品を物販できるようになりましょう。
ただ単に掃除機について説明するだけだと、何をオススメすればいいのか、お客様はどんな商品を求めているのか分かりませんので「物販するために必要なチェック項目」を理解してください。
項目を理解することで、何をヒアリングすればいいのかも把握できますので必ず目を通すようにしてください。
本体重量とサイズ感を確認する
吸引力が強い掃除機はゴミを良く吸い取りますので確かに魅力的ですが、本体が重すぎたり、サイズが大きすぎると
どれだけ性能が良くても購入をためらってしまうものです。
逆に考えると、まったくゴミを吸い込めない掃除機が販売されている方が珍しいので、吸引力よりも先ずは「サイズ感や重量」を確認してみるようにしてください。
どれくらいの大きさが使いやすいか、掃除機コーナーでは展示商品を実際に試して頂く事ができます。
スティック掃除機の重さは1kg~2.5kgほど、サイズ感に関しては海外メーカーの商品だと大きくなる傾向がありますので事前に確認しておくようにしましょう。
予算がどれくらいなのかヒアリング
お手入れ手順とパーツ着脱をチェックしておく
展示商品で案内しやすい掃除機を見つけたら、ダストボックスの「お手入れ手順」、ヘッド部分やダストボックス周辺の「パーツ着脱方法」はチェックしておくことをオススメします。
掃除機の物販では実際に試して頂き
「ゴミはこうやって捨てます」
「アタッチメントはここで付け替えます」
目の前で実際にお手本を見せて、使いやすさをアピールする事が基本の流れとなるでしょう。
お客様から「どうやってゴミは捨てるんですか?」と質問された時に、手順が分からず展示商品をガチャガチャやって
素人のような素振りを見せると恥ずかしい思いをしますし、最悪の場合は無理やり操作して商品のパーツを壊してしまう可能性も考えられます。
お手本の説明をスムーズに出来れば、お客様の商品に対する購買意欲も高まりますので必ず意識するようにしてください。
運転音の大きさは事前に確認しておこう
掃除機を使用する際に運転音が「うるさい」と感じたことありますよね。
うるさいにも程度があり、どれだけ吸引力が強くても「騒音」「近所迷惑」になると感じるレベルになると、使いたい時に掃除機を使用する事が出来なくなってしまいます。
一戸建てにお住いの方、集合住宅にお住いの方、赤ちゃんがいる方などなど
購入するお客様によって「運転音に対する考え」は異なります。
コチラから「運転音を気にしますか?」というヒアリングをする必要はありませんが、売り場に置いてる掃除機で「静かな掃除機・うるさい掃除機」は認識しておくことをオススメします。
掃除機から携帯販売に繋げるコツ
掃除機の物販がスムーズにできるようになったら、携帯販売員の働く目的である「携帯契約」を獲得できるようにトーク技術を身につけましょう。
掃除機コーナーで「携帯販売に繋げるコツ」は、実演販売を上手く活用して、お客様との距離感を縮めておくこと。
お客様に適した掃除機を実演を交えながらオススメすることで、和気あいあいとした雰囲気で商談が進められますので
距離感が縮まったタイミングをみて
「ちなみに、、、」
と値引きに関するトークや、携帯に関するトークを切り出し「ノリと勢いで」訴求をスタートしてみるといいでしょう。
SIM乗り換えメインで訴求は行う
掃除機コーナーでは、お客様に掃除機をお試ししてもらったり、販売員が実演をしてアクティブに物販を進める事ができます。
お客様との距離感が縮まり信頼関係ができたと感じたら、早めに値引きフックの訴求を切り出す事がオススメ。
WiFiや携帯の買い換えではなく「SIM乗り換え」による特典をメインに提案してみるようにしましょう。
切り出し方はストレートに伝える事がポイント
「ちなみに安く買える方法あるんですけど」
「掃除機めちゃくちゃ案内してましたけど、実は携帯担当の者でして」
このように切り出しは何でも良いので、自信を持って「SIM乗り換えで安く出来る」と提案してみるようにしてください。
新しいスマホを利用しているか常に確認
SIM乗り換えを提案するに辺り、お客様のスマホは新しいモデルを使用しているほど獲得率はアップする傾向があります。
理由はシンプルで新しいスマホを提案する必要がなく、今のスマホでそのまま他社に乗り換えて掃除機を値引きできるから。
古いスマホを使っている人は
「新しいスマホに買い換えるのか」
「SIMが対応しているのか動作確認が必要」
と話がややこしくなってしまいます。
最近はスマホを弄りながら歩くお客様も増えていますので、アプローチ前から何のスマホを所持しているのかチェックしたり、接客中にもスマホを取り出すことはありますので
常にお客様が何のスマホを使っているのかは意識しながら立ち回るようにしてください。
在庫確認・配送手続きでアンケート実施
掃除機の提案が終了し、お客様が購入の意思表示をしたら「持ち帰りor配送」どちらで購入するかヒアリングを行いましょう。
掃除機コーナーでは、購入の意思表示より前に携帯訴求を行っておくのが理想的ですが状況によっては難しいことも考えられます。
このような場合、お客様が持ち帰りで掃除機を購入するなら「在庫確認」で商品を探す間に通信費見直しのアンケートを記載して頂いたり、誰か別のスタッフに携帯に関するヒアリングをお願いしてみてください。
お客様が配送で掃除機を購入するなら「配送手続き」を社員にお願いし、配送手続き中もしくは配送手続き後に通信費見直しアンケートの実施を行い
携帯契約をすることで掃除機の値引きが出来ることを訴求するようにしてみるといいでしょう。
物販に自信がないなら先ずはココから
掃除機について詳しくなっても、物販の仕方が分からなかったり、家電量販店での立ち回り方が身についていなければ「携帯販売員」として結果を残すことはできません。
掃除機コーナーに限らず「家電量販店にて物販をするコツ」をまとめていますので、合わせて確認するようにしてください。
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